(エロゲーで)三点リーダー3回繰り返しについて


ノローグとか台詞で、三点リーダー(「……」ってやつ)”だけの”箇所がありますよね。


三点リーダーだけの箇所って、台詞なら言葉、モノローグなら思考で、
言葉を発してないけど何かを言ってるような(言いたげな)存在感を出す(あるいは何を言っていいか・言うか分からない状態)、思考を(文章として)表してないけど何かは考えてる(あるいは何を考えていいのか分からない状態)、みたいな、
「記述することはできないけれど無いことにもできない箇所」
みたいなところで主に使われると思うんだけど。


その三点リーダーだけを、三回繰り返すって手法をたまに見かけます。


「……」
「…………」
「………………」


とか、


「………………」
「…………」
「……」


とか。


これって、繰り返し増やしていくことでその言葉や思考が増していく様を、
繰り返し減らしていくことでその言葉や思考が減少していく様を、表しているなぁと。


これ思ったのは、またこのネタですみませんが、同人ゲーム「ひまわり」で、

………………
…………
……
という記述で、主人公の意識が徐々に失われていく様を表していたから。
ノローグにある三点リーダーが「(文章に表せない・文章に表すまでもない)何かしらは思考している」ということの証明になっているのですが、それが徐々に減っていくということは、その「何かしらの思考」すらも、徐々に失っていく=意識を徐々に失うことに繋がる。
急にパタッと意識が失われる場合は別ですが、眠りに落ちるとか、ゆっくりと気を失うとか、『徐々に』意識を失っていく様の表現には、徐々に思考が欠落していくことを表現するこの三点リーダー3回繰り返しが有効なのでしょう。


この手法で特に思い出すのがKey(麻枝准)(追記:てゆうか。よく考えたらKey以外じゃ(3回は)そんな見かけない気がする)(さらに追記:「よく見かける気がするよ」byはてブコメントのzoniaさん。そっか、よく見かけるんだ。ごめん、最近のエロゲーあんまやってないのに「Key以外は……」とか書いちゃったからちょっと適当になっちゃった。ご指摘ありがとう!)。
麻枝さんは三点リーダー繰り返しをよく使ってまして、無言になってゆく様の表現とか場面転換時の余韻・導入なんかにも使われているのですが、個人的には「ツッコミの代わりに三点リーダー繰り返し」が最も印象的。

ヒロイン「なんかボケる(天然ボケ)」
主人公「……」
ヒロイン「なんかボケる(天然ボケ)」
主人公「…………」
ヒロイン「なんかボケる(天然ボケ)」
主人公「………………」

こういう感じの(リーダーの数とか違うけど)。
ヒロインの天然ボケに対し、主人公が三点リーダー連続で「呆れて物も言えない感(もしくは「引いちゃってる感」)」をどんどん高めることによって、主人公が入れないツッコミを、代わりにプレイヤーが心の中でしちゃう……っていうか、し易くなってる(終われよとか構ってやれよ感もあって)、誘導されている感じがあって、妙に面白い。効果は微小だけど軽くインタラクティブに誘導しているかもなぁとか思う。とか、そんな話です。