ギャルゲーキャラの、見た目にそぐわない軽すぎな体重問題


http://anond.hatelabo.jp/20080623040015

この間ギャルゲーだったかアニメだったか忘れたけどそのヒロインの体重も30キロ台とか、165とかあるのに40キロ前半とか
非現実的すぎる。痩せてりゃいいってもんじゃないだろ。そこまでいくと栄養失調で倒れとるがな。骨と皮だがな。


現実的かどうかってのは、ある意味二の次だと思うんですね。
漫画とかゲームの身長・体重の設定って、読者は普通、絵を見た後に知るものであって、つまり「絵」の方が前提としてあって、あくまで設定は絵を補助する役割しか持っていない。


例えば、身長175cm・体重45kgの男性だとしたら、かなり痩せているじゃないですか。痩せすぎじゃないかって思うくらい。
で、漫画のキャラクターで、絵を見た感じでは痩せてもない太ってもいない、身長175cm・体重60kgくらいかなってキャラがいるとして。
そのキャラの体重が設定上「45kg」だとしても、「痩せすぎ」とは思わないんですよ。だって絵が痩せすぎの絵じゃないんだから。
要するに。
「絵」におけるリアリティは、設定上の数字ではなく、「絵」そのものが有している
いくら身長高い設定でも、他の比較物と比べて高く見えないようならば、身長が高いようには思えないし、いくら太ってる設定でも、絵の見た目がそうでないのならば、体重を重くしても太っているようには見えない(見た目以上に重い人くらいにしか見えない)。
例外とかもっと細かく分けた方がいいっぽいけど、とりあえず色々端折って、こんな感じで。


で。
ギャルゲーキャラの見た目にそぐわない軽すぎな体重問題。
これは、ハッタリみたいなものだと思うんですよ。


軽すぎる体重は、現実的にどうこうじゃなくて、「絵」のイメージ(見せたいイメージ、そう思わせたいイメージ)を補強するためのものじゃないかなぁと。
たとえば「ダ・カーポ」というゲームに登場するキャラクターの多くは、平均的な身長で、見た目も平均的――痩せすぎでもガリガリでも何でもないのに、体重が30kg台(平均よりも10kg以上少なかったりする)という、あまり現実的でない設定なのですが。



(「ダ・カーポ」のキャラクター、朝倉音夢。身長は155cm、体重37kg、3サイズは上から79/53/82。(身体データはWikipediaより))


この設定が、絵の持つイメージと、絵だけでは表現できないイメージを、その設定を見たものに対して、軽く補完しているんじゃないかなぁと思います。あまり前面に出て主張されるような設定ではないので、あくまで軽くですけど。
絵がなくて数字だけを聞けば「痩せすぎ」みたいな印象を抱くけど、絵を知った上で数字を聞けば、「華奢」「小さい」「儚そう」みたいな印象をそこにある程度は足すことができる(あくまで絵に対し従なんですけど)。
ダ・カーポなんかはギャルゲーですから、特に、こういう「(絵から抱くイメージ)見た目は弱くないけど(体重から抱くイメージ)実は弱いのかも」みたいな、庇護欲を生じさせる設定は、無いよりはあった方がいいでしょう。抱きしめたら折れちゃいそうなか弱い面も内に秘めてられているといった方が、庇護欲を沸き立たせられる


勿論、あまり真面目に考え過ぎたらダメですけどね。
あくまでパッと見の印象というか、イメージ付けの方向性というか。